『ディスクユニオン・バイヤーレコメンド』

都会的なメランコリア、週末のナイト･ドライヴ、高層ビルの夜景、ネオン色に輝くカクテル･グラス、遠い南の島でのレイヴの喧騒とその後の倦怠、80'sへの憧れにも似た無邪気な幻想の結晶･･･ 泡のように儚く享楽的なライフ･スタイルとそれにまつわる一抹の虚しさが見事に凝縮された1枚。ニュー･オーダーの音楽的スタイルとしての美しさのみが踏襲され、気持ちいいほど空っぽで極上メロウなアーバン・エレクトロ・ポップに仕上がってます。


『フェニックス・ニュースタイムス紙』

80年代のベストミュージックといえばホール・アンド・ノーツやワム！、ロクセット、ユーズミックス、ペット・ショップ・ボーイズ、ディアーズ・フォー・フィアーズなどデュオ形態のグループによって生み出された。The Foxglove Huntがもしイギリスの、そして80年代に存在していたら彼らは間違いなくそのトップに名を連ねていたことだろう。だが、このThe Foxglove Huntは208年に存在する、そしてフェニックス出身のの二人組なのだ。素晴らしき80年代の郷愁の復活を届けてくれる案内人の存在に感謝すべきだろう。
だが彼らは、決してそのレトロでオーセンティックなサウンドに固執しているわけではなく、十分にモダンなポップスとインディーロックを巧みに組み込んでいる。25年前に作られたアルバムと勘違いされないような。だが、TFHは見事なまでに狙ってそれらのイミテーション・サウンドをやってのけている。80年代のNEW WAVEの要素、すべてがここにはあるのだ。キャッチーなエレクトロニック・ビート、ハイピッチでクールなボーカル、ドリーミーで気絶しそうなくらいかしたシンセ・・まさにオールドスクール的プロダクションだ。

キャッチーなシンセポップ・・ニューオーダーやヒューマンリーグに影響を受けた二人の青年、Rob WithemとRonnie MartinによるグループがThe Foxglove Huntだ。また彼らはサイケデリック・ファーズの「Love My Way」(1982)をカバーしている